登録販売者ワンポイント講座〜「アレルギー性結膜炎・洗眼」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

●アレルギー性結膜炎の原因と発症メカニズム

アレルギー性結膜炎には、アレルゲンの暴露機関の違いで、通年性(ハウスダスト等)と季節性(花粉など)に分けられる。

ともに、アレルゲンの感作がきっかけになり、ヒスタミンやロイコトリエン等のケミカルメディエーターにより結膜表面の血管拡張(充血)や痒みをひき起こし、目ヤニが少なく透明な水のような分泌液がみられる。

●眼科用薬(痒みと結膜炎)

アレルギー性結膜炎の場合、痒みや充血(アレルギー症状)を抑える為に抗ヒスタミン”成分、抗アレルギー成分、充血除去成分、消炎・収れん成分、”NSAIDsを含有する製剤を”用いる。

結膜炎がなく、原因不明の痒みに対いては抗ヒスタミン成分、消炎・収れん成分、あるいはNSAIDsを配合、充血のある場合のみ充血除去剤も配合した製剤を初期治療に用いる。

「細菌性結膜炎にはサルファ剤配合の抗菌性点眼剤を用いる。」

●受診勧奨

目ヤニ少なくさらっとした涙多く痒みを伴わず、咽頭症状や耳前リンパ節の腫れや圧痛など感冒症状がある場合、ウイルス性結膜炎の疑いがあり医療機関への受診を勧める。

●セルフケアについて(洗眼)
「日本眼科学会、アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第2版)を見て.」

第6章 予防:セルフケア、屋外花粉症対策に人工涙液による洗顔という項目がありましたので簡単に紹介します。

  • 眼表面のアレルゲンを洗い流すには、人工涙液よる洗顔が有用とされています。洗顔する場合は、目の表面から異物を洗い流す事を目的としているため、洗い流すように1回数滴、出来るだけ頻回に点眼することが望ましいとされています。
  • 通常の人工涙液には防腐剤が含有する為、4回以上点眼する場合は防腐剤無添加人工涙液を勧める。
  • 水道水は、涙液層の安定化を低下させるため、頻回に洗眼することは避ける。
  • カップ式洗浄器具は眼の周囲の皮膚の汚れや付着したアレルゲンを眼の表面にに接触させるので勧められない。また、防腐剤が含まれているものは勧められない。
  • カップ式洗浄器具のカップによる細菌感染等防ぐため、清潔に保つ必要が有る。

以上の事から。
眼の中の異物をなるべく早く除去することはトラブル(痒み等)の回避、また異物除去による治療効果の向上に有用である事から、セルフケアとして推奨されます。

これは、防腐剤フリーの点眼型洗眼薬(第3類・参天、ウェルウォッシュアイ)、人口涙液型点眼剤(第3類・参天、ソフトサンティア)などや、使い切りタイプ(第3類・大正、アイリスCL-I ネオ)などでの洗眼を推奨されますが、個人的にはカップ式洗浄機(防腐剤フリー)は目の周囲も洗浄され、目の周辺の痒み等も抑える効果もあると思います。ですから、使い方(カップを清潔に、女性はマスカラ等化粧をお落として等)を注意すれば有効と思います。

参照:今日のOTC薬 改訂第4版
日本眼科学会・アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第2版)

登録販売者ワンポイント講座〜「虫さされ・痒み止め用薬、虫除け薬」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

虫刺されの主な症状は、痛み、かゆみ、その他に腫れや発赤、水ぶくれなどのアレルギー反応である

●アレルギー反応

即時型 虫に刺されて直ぐに痒み、腫れ、紅班、ショック
遅延型 虫に刺されて直ぐに痒み、腫れ、紅班、ショック

●痒み止め用薬

痒み 抗ヒスタミン薬
炎症を伴う 副腎皮質ステロイド

●原因虫

吸血 蚊、ノミ、ブユ、アブ、ダニ
刺す アリ、ハチ
接触 毒蛾、毛虫
咬む クモ、ムカデ

●虫除け

蚊など吸血害虫は動物の呼気や皮膚呼吸により放出する炭酸ガス(CO2)を感知することで吸血源を探知する。

○虫除け(ディート)の虫除け効果

ディートは塗布した皮膚から蒸散し、蚊などの触覚に作用、炭酸ガスを感知しにくくする。
(アリ、ハチ、ムカデ、毛虫など、炭酸ガス誘引性でない虫には効果がない)

ディート 広範囲の吸血性節足動物に有効 皮膚刺激、合成繊維に影響.使用に対して年齢制限
イカリジン ディートに比べ皮膚刺激・合成繊維に対する影響少ない

ディートの年齢制限

12%以下 30%
6ヶ月未満 使用しない 使用しない
6ヶ月以上2歳未満 1日1回
2歳以上12歳未満 1日1~3回

登録販売者試験キーワード講座〜「人体の構造と働きⅠ(消化器系・呼吸器系)」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

例)

人の体の一番小さい単位が( ① )で、細胞が集まって( ② )を作り、組織が集まって、特定の働きをする( ③ )を形成、器官が集まって協働し、一つの機能を持ったものを( ④ )と言う。

①細胞

②組織

③器官

  • ○胃・腸、肝臓、肺、心臓、腎臓等、内臓器官
  • ○目・鼻・耳等、感覚器官
  • ○皮膚、骨・関節、筋肉等、運動器官
  • ○脳や神経器官

④器官系

●消化器系

食べ物を消化して生命維持に必要な栄養分を吸収し、残ったものを排出する器官。
口腔から肛門まで続く約9mの管。消化には消化腺から分泌される消化液による化学的消化と消化管等の運動による機械的消化がある。

  • 口腔:歯「歯根・歯茎・歯冠・エナメル質・象牙質」エナメル質は体で最も硬い部分。
  • 咽頭:喉頭より上にあり、食道と気管の交わるところ(両方に属す)。
  • 食道:上下端に内容物の逆流を防ぐ括約筋、消化液の分泌無い。
  • 胃:胃酸・ペプシノーゲン・ペプシン(タンパク質を分解)・ペプトン・胃粘液。
  • 小腸:6~7m、十二指腸・空腸・回腸、絨毛有。
  • 大腸:1.5m、盲腸・虫垂・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S字結腸・直腸、絨毛無い。
  • 消化腺:膵臓「弱アルカリ・膵液・血糖値を調整するホルモン(インスリン・グルカゴン)」。
        
    • 胆嚢「胆汁を濃縮して蓄える(胆汁は肝臓で作られる.)」
    • 脾臓「血液から古くなった赤血球を処理」
    • 肝臓「胆汁生産、アミノ酸生合成(必須アミノ酸以外)、グリコーゲン貯蔵、脂溶性・水溶性ビタミン(B6/B12等)の貯蔵、有害物質を代謝(アンモニア→尿素・アルコール→アセトアルデヒド→酢酸)
    • 消化:
      でんぷん(炭水化物)
      「ブチアリン(唾液アミラーゼ)、デキストリン、麦芽糖、アミラーゼ)、ブドウ糖、グリコーゲン」
      タンパク質
      「ペプシン。ペプトン、トリプシン、アミノ酸」
      脂質
      「トリグリセリド、リパーゼ、脂質に再形成、乳状脂粒(カイロミクロン)」
    •     

●呼吸器系

呼吸「空気と血液とのガス交換」を行う。

  • 上気道:「鼻腔、咽頭(消化管と気道の両方に属す)、喉頭)」
  • 下気道:「気管、気管支(肺胞・血液中の二酸化炭素と呼気中の酸素とのガス交換、肺(筋組織は無く、横隔膜・肋間筋により拡張・収縮」

○循環器系

○泌尿器系

○脳・神経系

登録販売者ワンポイント講座「口腔用薬(歯周病)」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

歯はきちんと管理しないと虫歯や歯周病になり、最悪の場合、歯を失ってしまいます。

それだけでなく、歯周病は炎症を起こす物質を生じさせ血糖値の高い状態を引き起こし、糖尿病を悪化させることがわかってきました。

また、歯周病が心臓血管疾患や認知症の発症リスクを高めるとの報告もあり全身の健康の為にも歯の管理が重要になってきています。

「歯周病」

  • 〇細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患。
  • 〇歯と歯肉の境(歯肉溝)に歯垢がたまり歯肉辺縁部が炎症、進行すると歯周ポケットが深くなり歯を支える土台が溶けて歯がグラつき、最終的に歯を失う事に。
  • 〇口の中には300~500種類の細菌が住んでいて、普段はあまり悪い事をしないがブラッシングが不十分だったり砂糖の取りすぎ等で細菌が粘着質の物質を産生、歯の表面にくっ付く。これを歯垢(プラーク)と言い、強くうがいをしても取れない。

(1)プラーク

  • 〇歯垢(プラーク)1mgには10億個の細菌が住むと言われ、虫歯や歯周病を引き起こす。
  • 〇歯垢(プラーク)は取り除かないと硬くなり、歯石となりより強固に付着し、これはブラッシングだけでは取り除けず歯周病を進行させる。

(2)全身に影響を及ぼす歯周病

  1. 狭心症・心筋梗塞・脳梗塞
    歯周病原因菌の刺激や、動脈硬化を誘導する物質を出すと言われている。
  2. 糖尿病
    歯周病は糖尿病の合併症の一つと言われてきたが、歯周病になると糖尿病の症状が悪化すると逆の関係も明らかになり歯周病治療で糖尿病の改善する事も分かってきた。
  3. 妊婦「妊娠性歯肉炎・低体重児、早産」
    妊娠すると歯周病にかかりやすいと言われている。これは女性ホルモンがある特定の歯周病原因菌の増殖を促し、これらのホルモンは、妊娠終期には通常の10~30倍成る事が一因。歯周病菌が血中に入り胎盤を通して胎児に直接感染するのではと言われています。ただし、歯周病は治療可能で、予防も十分可能です。
  4. 誤嚥性肺炎
    食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込み発症する肺炎。誤飲性肺炎の原因菌の多くは歯周病菌と言われているので歯周病のコントロールが誤飲性肺炎の予防に有効。

他に骨粗鬆症、認知症等にも関与しているとも言われています。

(3)歯周病って治るの?

以前は「不治の病」と言われたこともありましたが、今では予防も治療も可能に。歯周病の原因は歯垢ですからためない・増やさないが予防の基本になります。

また、歯垢だけではなく、歯周病を進行させる他の因子として歯ぎしり、くいしばり、かみしめ、合わない義歯・冠、喫煙・ストレス、糖尿病、肥満、薬などもあります。

(4)歯周病チェックリスト(3つで油断禁物、6つ以上で歯周病の疑い)

  • 朝起きたとき、口内がネバネバする。
  • ブラッシング時に出血。
  • 口臭。
  • 歯肉がむずかゆい、痛い。
  • 歯肉が赤くはれている。
  • 硬い物がかみにくい。
  • 歯が長くなったような気がする。
  • 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の隙間が出来食べ物が挟まる。

(追記)フッ素

歯の健康を保つ目的でフッ素入り歯磨きや、最近では洗口剤・ジェル、歯科での塗布等あります。追記でフッ素の効果簡単に記載して置きます。

  1. 再石灰化で初期虫歯を治す
    食事をすると、酸によって歯に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルが溶けだします。しかし、通常では唾液が働いて、溶けだした成分をもとの状態に戻します。この働きを歯の再石灰化と呼びます。
    こうした歯の再石灰化を助けるのがフッ素なのです。唾液中にフッ素イオンが存在していると、溶けだしたカルシウムがより多くエナメル質に再吸収されます。フッ素は再石灰化を促進し、歯の修復を促すのです。これにより、でき始めの初期虫歯を治療し、健康な歯を保ってくれる。
  2. 歯を強化する
    歯の再石灰化にあたり、フッ素は歯の表面のエナメル質の成分と結びついて、フルオロアパタイトという硬い構造を作りあげます。この働きにより、ミネラルが溶けだしにくく、虫歯になりにくい強い歯にしてくれる。
  3. 虫歯菌の活動を抑制する
    フッ素は虫歯菌の活動を抑制する働きも持っています。フッ素は虫歯菌の出す酸の量を抑えることができるので、酸により歯を溶かされることがなくなり、虫歯を予防することができるのです。

(参考:歯科医師会HP、日本歯周病学会HP、日本臨床歯周病学会等HP、今日の健康)

登録販売者ワンポイント講座〜「歯科・口腔用剤」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

「口腔」

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口の内腔を口腔といい、くちびる(口唇)から咽頭との境までが範囲となる。消化器の入り口で食物の咀嚼に必要な歯や、味覚器官・食物の咀嚼嚥下・発声の補助として働く舌、唾液を分泌する唾液腺が開いている。口腔はその奥で咽頭・鼻腔・消化管・気管とつながり複雑な構造をしている。

「口腔内の炎症の原因」

口腔では常に摂取・呼吸・発声などにより外部と接していて、細菌・ウィルス・埃などが侵入・付着する。口腔内は粘膜などにより防御機能が働いているが侵入したものにより炎症が起きたり、全身症状を呈したりすることがある。

「歯科・口腔用剤」

口腔やのどの炎症、また口腔周辺の特徴的症状として口内炎・口唇ヘルペス・歯痛・歯槽膿漏・口臭などに使われ、殺菌成分・消毒成分・消炎成分などが含まれ、含嗽薬・局所スプレー・トローチ・軟膏・添付剤などの剤形がある。

◎基礎疾患がなく、喉の炎症(痛み・腫れ・不快感・声がれ)

含嗽薬・のどスプレーなど殺菌・消毒薬、消炎成分配合のトローチ。

《受診勧奨》OTC薬を5-6日使用しても改善しない、悪化する。炎症が広範囲。

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登録販売者ワンポイント講座〜「便秘」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

◎便秘とは?

成人では食事を摂取して便として排泄されるまでの時間は24~72時間。摂取された食物は消化管を通過する間に栄養素を体内に吸収できるよう分解され、栄養素は主に小腸で吸収され、大腸で水分が吸収されて直腸に到達、直腸に満たされて内圧が上がると直腸壁の神経を介して大脳に伝えられ便意が起きる。次いで反射的に直腸の蠕動運動、肛門括約筋の弛緩で体外に排泄される。

成人の1日の糞便量は、100g~250gで65%~75%は水分で、残りが固形物。便の量は、吸収の良い物(魚・肉等)は少なく、穀物・野菜等食物繊維の多い物では水分を多く吸収しカサが増す。カサが増すと腸管を刺激し排便を促す。便の色は胆汁の色で、食物の影響を受ける。

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登録販売者ワンポイント講座〜「かぜ」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

◎かぜとは?

○かぜとは、正しくは「かぜ症候群」の事で、安静にしていれば通常数日〜一週間程度で自然に治る。

○かぜの原因のほとんどはウイルスによる感染であるが、細菌の感染や、まれに冷気・乾燥・アレルギーなど非感染性の要因の場合もある。

○ウイルスによる、気道の急性炎症疾患で鼻水・鼻づまり・喉の痛み・咳・痰など様々な 症状が複合して起こる二次感染により肺炎・副鼻腔炎・中耳炎など起こることがある。

○インフルエンザは感染力が強く、急激にに発症し、高熱など全身症状だけでなく肺炎など重症化しやすい為かぜとは区別される。

○かぜとよく似た症状を起こすものに、喘息・アレルギー性鼻炎・髄膜炎・肺炎・尿路感 染症・急性肝炎などがあるので注意が必要。

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登録販売者ワンポイント講座〜「頭のかゆみ・フケ」

〜薬剤師 今井 孝浩〜

皮膚の最外層にある角質細胞は毎日少しずつ垢として脱落しています。これが、頭で言えばフケになりますが、通常は非常に小さく目で見るは出来ません。

また、誰でも洗髪を4〜5日しないと汗や皮脂が汚れとともにこびりつき、細菌の作用で炎症を起こしかゆみが出ます。

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