漢方の相談室~INDEX

※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。

直近の掲載コラム

聴力低下とめまい

ストレスによる蕁麻疹

「紅豆杉」で免疫力を強化

冷えによる生理痛

エコノミー症候群の予防

高齢者の膀胱炎

小児のアトピー性皮膚炎

認知症の予防

病気をしない健康法

統合失調症

ニキビ

痛風発作とその予防

喘息と花粉症

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漢方の相談室~聴力低下とめまい

61歳の男性は5年ほど前から、「ジージー」という低い音の耳鳴りがするようになりました。それと同時に、聴力の異常が起き始め、病院にかかりましたが、耳鳴りを治すことはできないと言われ、がっかりして来店されました。耳鳴りは、ほぼ一日中あり、特に周りが静かになる夜間や寝る前に激しくなります。疲れたり、寝不足だったりすると、昼間も悪化し、聞こえも悪くなり耳鳴りがストレスになることもあると言います。

漢方の古典には、『耳は腎の竅(あな)、腎虚する時は耳漏(じろう)して鳴る』という記載があります。耳漏とは、聴力に様々な段階の障害が出ることで、耳鳴りや難聴を指し、また耳鳴りに伴うめまいなども含まれます。

この男性は腎の疲れと老化が原因だと考え、「滋腎通耳湯(じじんつうじう)」を処方しました。すると、3カ月経過後耳鳴りはしているが、気にならなくなったと喜んで現在も継続中です。

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漢方の相談室~ストレスによる蕁麻疹

24歳の女性は、高校生の頃から蕁麻疹に悩まされていました。皮膚科の薬が効かず、ステロイドの内服剤を短期間服用して、しのいでいました。夕方になると体温が37度ほどになり、痒さに毎日苦しんでいました。買い物袋を手にかけて帰ると、ミミズ腫れになり、それが全身に広がって赤い隆起がくっついてきます。風呂に入ると一気に発症し、皮膚が真っ赤に腫れ上がって、気が狂いそうになるくらい痒くなります。手足は冷えますが、暑がりで、唇は乾燥してひび割れて、水分は2ℓ以上飲みます。

仕事の忙さでストレスがたまり、気滞(きたい)のせいで熱を持ったと考え、「茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)」を服用してもらうと、3カ月後、毎日出ていた蕁麻疹が3分の2に減ったと喜んでいました。さらに熱を冷ますために「黄連(おうれん)」「黄苓(おうごん)」「黄柏(おうばく)」を加えると、さらに減り、7月に入ってから「四物湯(しもつとう)」を加えると、まだ1日しか出ていないと喜んでいます。

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漢方の相談室~「紅豆杉」で免疫力を強化

「人生100年時代」と呼ばれる昨今は、年齢を重ねても、いきいきと過ごされている方が多くいらっしゃいます。病気やケガに負けない身体づくりのためには、免疫力や自然治癒力を高めることが大切です。

イチイ科の生薬「紅豆杉(こうとうすぎ)」は、別名「白豆杉(はくとうすぎ)」とも呼ばれ、秦の始皇帝が探し求めた不老長寿の妙薬として、当時の書物に記載されています。標高4000mの厳寒地帯に自生する極めて生命力が強い樹木で、その稀少さから門外不出とされ、中国では王室専用、日本でも皇室専用の仙樹として愛飲されてきました。

現在は大学や国際的な学会で、がんやリウマチ、アレルギー疾患などの関連性が発表され、科学的根拠に基づいて免疫賦活作用が明らかになっています。飲みやすい錠剤や煎じで継続服用している方もいらっしゃいます。病気に負けない身体づくりのために、漢方を上手にご活用下さい。

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漢方の相談室~冷えによる生理痛

41歳の女性は「子宮腺筋症」と診断され、ひどい生理痛と偏頭痛、そしてギラギラした光が現れて見えにくくなる「閃輝暗点」に悩まされていました。頭痛と吐き気もひどく、生理前にはイライラしたり落ち込んだりするほか、アトピーは悪化し、乳房の外側が張って痛み、下痢気味です。生理中は腰痛がある時と無い時があり、出血には暗赤色のウズラの卵大の塊があります。子宮をつままれているような生理痛があり、冷や汗をかくほどです。また、「氷食症」で氷やアイスクリームが欠かせず、毎日のように食べています。頭痛は、疲れやストレスが溜まった時や寝不足の時に悪化し、貧血もあります。

身体が冷えていると考え血を補い、身体の余分な水分を取り去る「当帰芍薬散」と子宮を温める「安中散」を服用してもらいました。生理痛や頭痛、情緒不安は無くなり、現在は子宮腺筋症の治療に励んでいます。

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漢方の相談室~エコノミー症候群の予防

熊本地震は、未だ強い余震が繰り返され、「地震後めまい症候群」「エコノミー症候群」などの関連死が後を絶ちません。被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、不幸にも命を落とされた方々に心からご冥福をお祈りいたします。

「エコノミー症候群」は、ふくらはぎの軽くもむ、足首から下の運動をまめにするなどのほか、漢方薬による身体の中からの予防が効を奏します。中でも、血液を元気にする「田七」(でんしち)や、気の不足を補い血の滞りを改善する「補陽還五湯」(ほようかんごとう)。全身の血液の滞りをスムーズに流していく「血府逐瘀丸」(けっぷちくおうがん)、心臓の栄養血管のつまりを改善する「冠心二号方」(かんしんにごうほう)などを服用すると良いでしょう。

「田七」は、別名で「田七人参」「田三七人参」などと呼ばれ、健康食品として販売されていますが、質の良いものを選ぶことが大切です。田七の使われる範囲は広く、動脈硬化や、高血圧・低血圧による肝機能改善、止血と溶血のいずれも調節してくれます。旅客機などによる長旅にもおすすめです。

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漢方の相談室~高齢者の膀胱炎

86歳の女性は70歳の時に腎結石で、腎臓が石で一杯だと診断されました。膀胱炎は年1回ほどでしたが、近年は何度も発熱して小便が近く、血尿が出ます。1年前からは微熱が引かず、時に38度を超えます。手足は冷え、背中は熱かったり寒かったりが極端で、足首までむくみます。普段から汗をかきやすく、時に寝汗をかき、胃がつかえます。透明な鼻水が鼻の後ろにも垂れてきます。だるさがあり動くことが億劫で元気が出ません。小便は透明な時、白く濁る時、茶褐色の時があり、夜間尿も4回行くので寝不足気味です。

そこで「金匱腎気丸」(きんきじんきがん)と「平胃散」(へいいさん)を服用してもらうと、だるさが取れ、食欲が出てきました。微熱が取れないため、3 カ月後に「医王湯」(いおうとう)と「猪苓湯」(ちょれいとう)を服用してもらうと平熱まで下がりました。あれから7年、年々元気が出てきて「私の保身薬」と毎日服用されています。

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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。

漢方の相談室~小児のアトピー性皮膚炎

病変部に溶連菌が入り込むことでアトピー性皮膚炎が重症化してしまった、生まれた時からアトピーの幼稚園男児の事例です。来店したのは溶連菌感染を起こし、1週間入院し、やっと退院してきた3月初旬のことです。

頭と手首と足首は、包帯でグルグル巻きにされ、包帯を外すと頭からリンパ液が出ていて、髪がくっつき、とても櫛が通る状態ではありません。顔は真っ赤で、目も腫れとかさぶたで、開けることもできません。眼球も赤く、舌もイチゴ舌でした。耳も切れて真っ赤に腫れ上がり、そこもリンパ液が固まっていました。首も赤く、全体に腫れ上がっている状態です。背中と腹部、腕、そして腿と下肢には溶連菌特有の発疹が無数にあり、所どころトビヒのようになっています。脇とお尻、手首と足首には、その発疹とかさぶたが重なり合い、厚くなって熱を持っています。また、頭や首のリンパ節はボコボコに腫れ、頭が変形しているかと勘違いするほどです。

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漢方の相談室~認知症の予防は20年前から 「漢方薬」の服用で早めに対策を

脳内に不純なたんぱく質が蓄積し、記憶を司る海馬が萎縮することで発症する「認知症」。ショッキングなことに、こうした脳の変性は、20年前から始まるという報告もあり、予防が何よりも不可欠です。

長い歴史をもち、自然界の草根木皮を用いた漢方薬は認知症の治療・予防にも効果的です。

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漢方の相談室~病気をしない健康法

足腰が弱ってきた、疲れが取れない、冷え症…。

これらは、40代から徐々に聞かれる代表的なお悩みです。加齢や体力低下に伴い、「抵抗力」が低下したために表れてきます。抵抗力を強化するには、「睡眠、栄養のある食事、ウォーキング等の運動」が必要ですが、この3つをバランスよく行うのは各々の事情で実践できる人は少ないのです。

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