【質 問】私は36歳になるOLです。2年くらい前に貧血だといわれ、健診だけを受けていました。検査をするたびに、赤血球と血小板の数がどんどん低下していきました。去年の12月、激しいけんたい感に襲われ、起きているだけで息苦しく、少し動くと動悸(き)がするようになりました。手と顔に血の気は無く真っ白になり、もともと持っていたアトピー性皮膚炎は薬をつけてもひどくなるばかりです。思い切って紹介状を書いてもらい、大学病院に行くことになりました。
【答 え】

再生不良性貧血には軽症、中等症、重症とあり、この女性は重症と診断された。最悪の場合は骨髄移植、良くても免疫抑制剤による治療は免れないといわれた。

早速、気と血を補う「八珍湯・はっちんとう」を服用してもらった。1カ月経過し、数値の下がるのが止まったといわれたが、検査入院をしなくてはいけない。3月になり少し数値は良くなりだした。ドクターから薬は出ず、漢方薬だけは絶対にやめるなといわれたという。

やっとベッドが空いて3月3日に検査入院が決まり、2週間入院した。入院中、重症から中等症に上がったため、骨髄移植や免疫抑制剤による治療、または輸血はしなくても良いといわれ、胸をなで下ろした。現在は軽症まで数値が改善し、皮膚の具合も良くなり漢方薬だけで治療中。


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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。