〜薬剤師 金谷 晃子〜

PMSは黄体ホルモンが優位になる排卵日から月経が始まる前に起こる精神的・肉体的症状のことで、人により多様で数日~1週間くらい不調が続きます。イライラ、気分が落ち込む、物事に集中できない、便秘、にきび、頭痛、食欲に変化がある、腹痛など。ホルモンは生体維持のため生体にはかかせないものです。PMSと上手に付き合うためにアロマを使って快適に過ごしましょう。

PMSに効果があるアロマ

カッコ内(ブレンドファクター※:香りの揮発性・持続性)

※ ブレンドファクターは香りの強さを示します。1が一番強く、数が大きくなると弱くなります。
ブレンドするときに強い香りは少なくし、弱い香りは多くして、バランスを良くします。

クラリセージ (2~4:トップ~ミドルノート)
:気分を上げてくれる(妊婦さんは禁忌→子宮の収縮作用があるため)

ローマン・カモミール(1~3:ミドルノート)
:イライラする、怒りっぽい、なにも満足しない等の気分を落ち着かせてくれます

ゼラニウム(3:ミドルノート)
:ホルモン様作用のため気分を落ち着かせたり、むくみ・にきびにも効果あり。

フランキンセンス(3~5:ミドル~ベースノート)
:ストレス、緊張を和らげる。

サンダルウッド(4~6:ベースノート)
:心を落ち着かせる。物忘れにも効果あります。

ラベンダー(5~7:ミドルノート)
:リラックス効果

オレンジ・スイート(4:トップノート)
:気分転換によい

パチュリ(3~5:ベースノート)
:緊張に効果。消化器等腹痛おなかのトラブルに効果あります。

サイプレス(5~7:トップ~ミドルノート)
:苛立ちを抑え安定感を持たせます。

ローズウッド(4~8:ミドルノート)
:精神的な疲れに。明るく穏やかにする。

おススメのブレンド
腹痛・腰痛

  • サンダルウッド(4~6:ベースノート)3滴
  • パチュリ(3~5:ベースノート)3滴
  • ゼラニウム(3:ミドルノート)2滴

使用)オイル(グレープシードオイルやオリーブオイルなど)20mlに全体で8滴になるようにブレンドファクターで調節してマッサージオイルをつくります。おなかはひらがなの「の」の字をおなか中心に全体を手のひら全体でやさしくオイルをつけてなでるようにします。腰痛には腰を両側から下から上にオイルをつけてマッサージします。(使用時にオイルと混ぜること。作り置きは避けてください)

イライラ・気分が落ち着かない

  • ラベンダー(5~7:ミドルノート)4滴
  • ローマン・カモミール(1~3:ミドルノート)2滴
  • サイプレス(5~7:トップ~ミドルノート)4滴

使用)アロマポットに数滴たらしてつかう(上の滴数は10滴を全体量としてブレンドした例)。入浴時にお風呂に数滴入れて使用。

やる気が出ない・気分が不安定

  • オレンジ・スイート(4:トップノート)4滴
  • クラリセージ (2~4:トップ~ミドルノート)2滴
  • ローズウッド(4~8:ミドルノート)4滴

使用)アロマポットに数滴たらしてつかう(上の滴数は10滴を全体量としてブレンドした例)。マグカップに入れたお湯に数滴たらして香りを嗅ぐ。(飲用しないこと)

好きな香りを嗅ぐことでハッピーになりパフォーマンスもあがることもありますのでこの通りでなくてもいいのですよ。

こちらに示したのはほんの一例です。自分の好きな香りで試してくださいね。

参考図書)アロマテラピーバイブル 成美堂出版