〜薬剤師 今井 孝浩〜

皮膚の最外層にある角質細胞は毎日少しずつ垢として脱落しています。これが、頭で言えばフケになりますが、通常は非常に小さく目で見るは出来ません。

また、誰でも洗髪を4〜5日しないと汗や皮脂が汚れとともにこびりつき、細菌の作用で炎症を起こしかゆみが出ます。

フケかゆみを伴う病気としては

◎ ふけ症

最近では「脂漏性湿疹」の部分症状と言われる。

◎ 脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)

地肌が赤く炎症し脂っぽいフケが多くなり、微生物の作用でかさぶたかゆみが増す。 原因は不明ですが、紫外線、内分泌異常、VB2・B6の代謝異常などが関係し皮脂中の中性脂肪細菌のリパーゼの作用で遊離脂肪酸に分解され刺激かゆみが出る。

◎ 尋常性乾癬

脂漏性皮膚炎等他の皮膚炎と区別しにくいもので、患部の皮膚は赤く腫れ、皮膚表面には白っぽい垢が浮くようになり、異常なスピードでどんどん皮膚細胞 が増殖し、皮膚はボロボロと剥がれ落ちる。
尋常性乾癬の原因もまた未だ原因が解明されていません。

◎ アトピー性皮膚炎

◎ 他

シャンプー・整髪料・毛染め他による「接触性皮膚炎」・「急性湿疹」・「白癬性毛瘡」等。

治療・生活上の注意

接触性皮膚炎など原因の分かる物では、その原因を取り除く。

  • 皮脂の分泌を促進する甘い物、アルコール、香辛料を控える。
  • ストレスフリーを心がける。
  • VB2.B6などサプリメントの使用も効果がある。
  • また、症状により、ステロイド外用薬、抗真菌剤入外用剤・抗真菌剤入りシャンプーの使用。

しかし、予防が大切で、1〜2日置きに清潔にする事で、正しくシャンプーを出来ているかの再確認を。シリコン製頭皮ブラシの併用も指の負担減に役立つ。

また、フケや頭のかゆみの治療には、原因にあった治療と個人との相性が重要で、市販品を一ヵ月以上使用しても効果がない、再発するなどの場合、皮膚科受診を勧めてみてください。