〜薬剤師 青木 敏朗〜

インフルエンザワクチンについて

現在の新型インフルエンザウイルス(N1H1)と、今後流行が懸念されている鳥インフルエンザウイルス(N5H1)もA型に分類されるウイルスです。

A型インフルエンザウイルス表面はヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という微細な2種類の突起物(スパイク)で覆われています。このスパイクが感染に重要な働きをします。

*ヘマグルチニン(HA):ウイルスの細胞内への取り込む働き。

*ノイラミニダーゼ(NA)は細胞内で増えたウイルスを細胞外に遊離する働き。

ヘマグルチニン(HA)の型は16種類、ノイラミニダーゼ(NA)は9種類あります、現在ヒトの間で流行しているのはH1N1とH3N2の型です

また、A型の変異とは、遺伝子を変化させて、膜表面のヘマグルチニン(HA)、とイラミニダーゼ(NA)の配列を変えてしまいます、これを亜型といいます。この亜型は少し免疫の反応が遅れても、記憶していた免疫機能の効果があることもありますが、防げない場合もあります。

B型のインフルエンザウイルスではHA, NAはそれぞれ1種類で、HA, NAの組合せによる分類はありません。

C型は、HA, NA はありません、HE(ヘマグルチニンエステラーゼ)と呼ばれるひとつの糖蛋白があり、1つの亜型しかありません。


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