漢方の相談室~認知症の予防は20年前から 「漢方薬」の服用で早めに対策を

脳内に不純なたんぱく質が蓄積し、記憶を司る海馬が萎縮することで発症する「認知症」。ショッキングなことに、こうした脳の変性は、20年前から始まるという報告もあり、予防が何よりも不可欠です。

長い歴史をもち、自然界の草根木皮を用いた漢方薬は認知症の治療・予防にも効果的です。

記憶障害に加えて、怒りっぽい人には「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」、不安が強い人には「帰脾湯(きひとう)」「柏子養心丹(はくしようしんたん)」、恐怖感やイライラがある人には「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」と、その人の証(体質)に合わせて適切な処方を行います。また、冷えやすく不眠や恐怖感がある人には「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」、多発性脳梗塞認知症には「補陽還五湯(ほようかんごとう)」「血府逐瘀湯(けっぷちくおうとうとう)」などが有効です。

しかし、服用すること自体を忘れたり、被害妄想を伴う場合は服用を拒絶するなど治療が困難なケースも多いといいます。まずは認知症にならないよう、バランスの良い食事や適度な運動、良質な睡眠を心掛けることが大切です。また、血流を良くする「田三七人参(でんさんしちにんじん)」「大蒜製剤(たいさんせいざい)」や「瓊玉膏(けいぎょくこう)」「ノビレチン高含有陳皮」で予防に努め、健康寿命を延ばしましょう。

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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。