秋から冬にかけて気温が下がり、空気が乾いてくると、乾燥肌に悩まされる方が多くなります。「肌は内臓の鏡」と言われるくらい、内臓との関係性が深いと言われています。

肌が乾燥しているということは、体の内側が乾いているからかもしれません。漢方ではこのような状態を「津液(しんえき)の不足」ととらえます。津液不足を補うには「瓊玉膏(けいぎょくこう)」がおすすめです。瓊玉膏は体に潤いを与える成分を多く含み、「飲む美容液」とも呼ばれています。

また冷えからくる血行不良がある場合には、血行を良くし皮膚に潤いを保つ「当帰飲子(とうきいんし)」や「血」の停滞を正常にする「血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)」を併用します。

症状が出てから対処しても治りづらいことが多いので、早めの対策が肝要です。保湿剤と併せて今のうちから予防的に服用するのが良いでしょう。

『漢方の相談室』一覧へもどる次へ

※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。