漢方の相談室~生薬生姜について

生姜(ショウガ)の健康食品がさまざま発売されておりましたが、多くの健康食品と同じように消え去ろうとしています。ところがショウガは生姜(ショウキョウ)と呼ばれ、家庭の食卓で大活躍するとともに、漢方薬の世界では、何千年と以下のような多くの漢方処方に配合され、現在も中国や日本の漢方薬局で処方されておれます。

≪生姜(ショウキョウ)が含まれているもの≫

 ●桂枝湯(けいしとう)

 ●葛根湯(かっこんとう)

 ●桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

 ●香蘇散(こうそさん)

 ●温胆湯(うんたんとう)

 ●半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

 ●黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)

 など

生姜(ショウキョウ)は熱帯アジア原産の多年草で、草丈は50~70cmです。地下に肥大した地下茎を持ち、そこから鞘状になった葉の基部が茎のように地上に伸び、左右2列に葉をつけます。地下茎は8~10節に分かれています。温帯地方では通常花は咲かず、冬期10℃以下になると腐敗します。生薬としては、ショウガ科ショウガの根茎を用います。生のショウガが「生姜」、そのまま乾燥したものが「生乾姜」、蒸したり石灰をまぶして速やかに乾燥したものが「乾姜」です。下記のように、乾姜の配合されている漢方処方があります。

≪乾姜が含まれているもの≫

 ●胃苓湯(いれいとう)

 ●温経湯(うんけいとう)

 ●半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

 ●延年半夏湯(えんねんはんげとう)

 ●黄連湯(おうれんとう)

 ●苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)

 など

インド、東南アジア、中国、アフリカ西部、中央アメリカ、日本、西インド諸島(特にジャマイカ、プエルトリコ)など世界各地で生産されていますが、薬用の大部分は中国からの輸入に依存しています。

体を温め、新陳代謝機能を高める作用をもちます。主成分のジンギベロールは血小板の凝集を妨げます。また、軟骨を破壊する酵素の生成を抑制する効果も認められています。芳香辛味性健胃、食欲増進、発汗などに効果があります。

漢方薬局の正確な使い方として寒邪を去り、主に脾胃を温め、腎の陽気を補うように使うと効果も絶大でしょう。


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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。