32歳の女性は秋が深まるにつれ、お肌が乾燥し、潤いがなくなり、小じわが増え、吹き出物が出てきたといいます。鏡をのぞくと、その黒ずんだ肌は明らかに老けたことを自覚させ、がっかりしてしまいます。お肌がしぼむという表現が一番適切かもしれません。

この時期、こんなお肌の悩みを抱える20代後半から50代には、「瓊玉膏(けいぎょくこう)」という漢方薬の内服をお勧めします。主成分の「地黄(じおう)」は粉末ではなく、搾しぼり汁を使用しているので、陰を養う「生地黄(しょうじおう)」の薬効が通常の地黄よりも優れています。虚熱を冷ます効果もあり、1〜3カ月すると、カサカサした肌に潤いが蘇り、髪のパサつきも改善します。

もともと不老長寿、滋養強壮の目的で開発されていますので、体力・気力の低下、風邪を引きやすい、白髪や脱毛、目や口の乾燥などにも効果が期待できます。


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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。